経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

国内製造工業の稼働状況は良くなっており、生産能力についても、変化の方向転換が期待されつつある状況となった平成27年1月

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1月の生産能力には、これまでの低下一辺倒の動きとは異なる動きを観てとることができます。

年末年始を挟んでの生産能力指数の2か月連続上昇は2008年以降初めてのことであり、年末年始は通例は低下見直しや設備廃棄が行われてきたことからすると、「潮目」の変化を見せているのかも知れません。

また、年度末に大きな能力削減が生じなければ、年度明けには生産能力指数が前年同月比マイナスから脱却するという可能性も見えてきています。

 

1月の稼働率については、「昨年後半からの回復基調」という表現で捉えることのできる範囲を超えて、丸6年ぶりの高水準となり、今後は「消費増税による低迷を脱するか否か」というよりは、「リーマンショック前の稼働水準に恒常的に復帰できるか」を見ていくという段階になってきていると思います。

この高稼働の背景には、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業や「はん用・生産用・業務用機械工業」といった機械工業の好調があります。

これらの業種の1月の出荷の情勢を見ると、国内向け出荷も悪くありませんが、目立つのは輸出向け出荷の上昇です。
鉱工業全体の輸出向け出荷指数は、過去最高の前月比9.3%という上昇幅をみせ、輸出向け出荷指数も78か月ぶりの高水準となっています。

稼働率や輸出向け出荷では、足元の水準はリーマンショック以来の高水準となってきています。
また、鉱工業生産や出荷の折線グラフを見てみると、それぞれ1月の指数値は、震災前の2013年2月と昨年1月以外の2時点を除けば、ともにほぼ6年ぶりの高水準となってきています。

鉱工業の生産や出荷は、機械工業(特に、電子部品・デバイス工業と「はん用・生産用・業務用機械工業」、少し離れて輸送機械工業)と輸出向け出荷の上昇に支えられて、消費税反動減からの回復というよりも、リーマンショックが生じる2008年9月以前の水準への復帰のタイミングを計るという様相になっているものと考えます。

以上、総じていえば、生産能力の削減ついては方向転換が期待されつつある状況となり、国内製造業の稼働状況は良くなっていると言えます。

   

◎能力・稼働率データ公表冊子

 

◎参考図表集

 

◎ポイント説明資料