経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

2014年11月末の製造業生産能力指数 国内回帰の動きまで見えず

2014年11月末の生産能力は、指数値94.9で、前月比横ばいとなりました。
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html

2014年の6月、7月は前月比低下、8月、9月は前月比横ばい、そして10月も前月比低下ということですので、6月以降6ヶ月連続で生産能力が増えていない状態が続いているということになります。現在の2010年基準指数、2008年以降の生産能力指数としては、最低の値となっています。

また、前年同月比は、横ばいを含めて、平成22年、2010年10月から、引き続き50ヶ月連続低下、つまり4年間以上低下を続けていることになります(ちなみに、第13循環の終わりに近い平成11年2月からでは、75ヶ月連続で前年同月比低下)。

対象業種14業種のなかでは、「はん用・生産用・業務用機械工業」の1業種が生産能力を上昇させています。
実は、「はん用・生産用・業務用機械工業」の生産能力については、横ばいを含めて、昨年6月から11月まで生産能力の前月比低下を見せておりません。
前年同月比についても、昨年5月から横ばいを含めて、11月まで前年水準を上回っている状態です。
この点からみても、「はん用・生産用・業務用機械工業」の状況は良く、11月の稼働率指数の低下については、割り引いてみる必要があると思います。

 

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また11月の低下業種については、金属製品工業、繊維工業、窯業・土石製品工業の3業種が生産能力を低下させています。生産能力指数全体は横ばいなので、他の10業種は横ばいとなっています。

低下3業種については、廃業や設備廃棄によって生産能力が低下しているというお答えが引き続き多くなっています。

昨今、円安の効果によって、国内回帰という議論もありますが、これは今年以降ということであり、昨年11月の段階では、生産能力を増強させようという動きは顕在化はしていなかったようです。