経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

スカイラインチャートでみると「通信機械・同関連機器」と「電子計算機・同付属装置」の自給率の低下が顕著(延長産業連関表分析その4)

経済解析室では、5年ごとに作成される基本表とは別に、ほぼ毎年(簡易)延長産業連関表を作成公表しています。

最新版である、平成24年の(簡易)延長産業連関表で様々な分析が可能となります(その4)。

産業連関表を用いると、輸出入と国内生産活動を一つのチャートに描いた「水塊ラインチャート」を描くことができます。このスカイラインチャートを用いると、各産業の自給率などが分かります。

このスカイラインチャートを、17年基本表、23年延長表、24年(簡易)延長表とで比較してみます。そうすると、産業の発展の異同がはっきりと見て取れます。
下図の枠で囲んでいる部分は、「通信機械・同関連機器」と「電子計算機・同付属装置」に当たります。

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この2部門は、平成17年から平成24年にかけて、輸入が大きく増加している部門であって、特に、国内需要スカイラインチャートの100%の線)に対する輸入の割合が大きくなっていることが分かります。

「通信機械・同関連機器」を見てみると、平成17年段階では、国内需要に対して自給率、つまり国内生産の割合が100%を上回っており、個々の製品については「いりくり」はあっても、マクロ的には、国内需要を国産でまかなった上で、貿易を行っているという形になっています。
しかし、平成23年、24年では、自給率は100%を下回っており、その自給率の低下分だけ、総供給も低下しているように見えます。

さらに、「電子計算機・同付属装置」を見てみると、平成17年段階においても自給率は100%を割ってはいましたが、棒グラフの高さ自体は、100%ラインを大きく上回り150%ラインにいますので、それなりに輸出もしていたことになります。
しかし、平成23年、24年にあると、棒グラフの高さが顕著に低下し、その高さの低下分だけ自給率が下がっているように見えます。

こように、この2部門は、平成17年とのスカイラインチャートとの比較で、国内需要の規模(棒グラフの横幅)が大きく変化しない中で、自給率を下げていることになります。
他の部門では、「事務用・サービス用機器」「精密機械」も、平成17年の自給率100%前後から、平成24年に自給率を下げていますが、これ以外の部門については、顕著な自給率の低下は見られていません。
 
一般機械、電気機械関連や輸送機械関連の自給率に大きな変化が見られない中で、この「通信機械・同関連機器」と「電子計算機・同付属装置」の自給率の低下が顕著です。
この部門は、鉱工業指数の体系では「情報通信機械工業」に位置づけられますが、この業種の接続鉱工業指数は平成17年(2005年)で110前後ですが、本年2月の71.2とほぼ35%低下している状況です。

スカイラインチャートでは、このような各部門の輸出入関係を国内生産と対比して視覚的に見えるようにするこが出来ていることになります。

経済解析室の作成している平成24年の延長産業連関表の説明スライドと解説をスライドシェアにアップしておりますので、ご活用ください。

◎スライド資料

 

◎解説資料


解説資料については、こちらからもダウンロード可能です。
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kanieio/result/result_13/pdf/H24H23reportj.pdf