経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

H24年延長産業連関表では、投資による輸入誘発が大きくなっていることが分かる(延長産業連関分析その11)

経済解析室では、5年ごとに作成される基本表とは別に、ほぼ毎年(簡易)延長産業連関表を作成公表しています。

産業連関表は、国内生産額と同様に、日本経済のへのもう一つの供給元である輸入についても誘発関係を計測することができます。
そこで、平成24年の延長産業連関表で様々な分析が可能とです。

産業連関表を用いると、消費や投資といった国内の最終需要が輸入をどれほど誘発するか、つまり増加させるのかを計算することができます。
 

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そこで、輸入誘発を平成24年延長表と平成17年基本表で比較してみると、輸入誘発額の合計は、1割以上の増加を見せています。
その中で、投資や輸出による輸入発額は2割近い増加を見せている一方で、消費による輸入誘発額の増加は4%程度に留まっています。
国内に消費行動によって輸入が誘発される分よりも、投資や輸出といったことを目的とした企業行動によって輸入が誘発される分が大きく上昇していることになります。

また、誘発依存度の変化を見ると、消費が4%ほど構成比を低下させている一方で、輸出のよる輸入誘発の構成比が3%近く増加しており、輸出の構成比は1%程上昇しています。
やはり、輸入誘発においても、投資、輸出の存在感が大きくなり、消費の存在感が低下しているということになります。投資に関しては、国内生産誘発とは逆方向に変化していることになります。

誘発係数の変化について見てみると、消費、投資、輸出どの需要項目についても、輸入誘発係数は平成17年に比べて平成24年の方が大きくなっており、日本の需要が増加すると、輸入が増え易い構造、体質になってきているということができます。消費の係数は0.11が0.12に、輸出の係数は0.15が0.17に変化している程度ですが、投資については、0.16が0.21へと変化しており、輸入誘発係数の面でも、投資が輸入を誘発し易くなっている面があることが見て取れます。
 

経済解析室の作成している平成24年の延長産業連関表の説明スライドと解説をスライドシェアにアップしておりますので、ご活用ください。