経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

鉱工業指数の詳細データを、ファイルのダウンロードなしにご覧いただけるページ(2017年5月)

 鉱工業指数の詳細データは、冊子のPDFや表計算ソフト用ファイルとして提供をしております。このためには、ファイルのダウンロードが必要ですが、webページで、PDFファイルと同じ詳細データをご覧いただけるようにしました。

 下のデモにあるように、ドロップメニューで系列を選択できますので、是非お目通しください。

 

◎データ掲載ページ

平成29年5月の鉱工業(生産・出荷・在庫)指数の動向(速報)

 

レコード国内生産再開とは言うけれど、音楽の一時代を支えたCDやレコードの今;経済指標から見える音楽の楽しみ方の変化

 デジタル化、ネット化の恩恵で、今や音楽は、様々な媒体を通じて楽しむことができます。しかし、同時に、衰退するメディア、媒体もあります。その一方で、アナログレコードの人気再燃から、国内生産再開というニュースもあります。そこで今回は、音楽の楽しみ方の変化を統計データで可視化して捉えてみます。

 

今や音楽は定額制サービスで楽しむ時代

 現代の音楽の楽しみ方は、CD等のパッケージを購入して専用の再生機器で楽しむというものではなく、ネットを通じた「音楽配信」が主流となりつつあるのは、周知のところかと思います。

 しかし、その音楽配信の状況も、ここ数年の有料音楽配信の売上げ実績のデータを確認すると、様変わりしています。

 最もシェアの大きいパソコンやスマートフォン向けの「従量制音楽配信サービス」の売上げは、2013年から2016年にかけて、約70%から約50%に縮小しています。一方、「定額制音楽配信サービス」の売上げは急激な伸びを見せており、2013年からの4年間で6.5%から37.8%と約5倍に拡大しています。

 従量制とはダウンロードした曲数・データ数に応じた課金ですが、定額制は「1か月いくら」という課金で、音楽を楽しむ方式です。

 単に、音楽を楽しむデバイス、機械が変わったというだけではなく、あらかじめ聴く楽曲を手元に置くというプロセスがなくなり、また、金額も気にすることなく、より自由な音楽の楽しみ方へと変化しています。

 

 

昔の音楽を支えたCDの今 ― 変わる音楽の楽しみ方

 ひと昔前の音楽を楽しむ方法といえば、ミリオンヒットという言葉があるように、CD、カセットテープ、レコードといったパッケージ媒体を専用の再生機で楽しむという方法が一般的でした。こうした昔の音楽事情を支えたCD、カセットテープ等は、現在どのような状況なのでしょうか。

 次のグラフでは、CD等の生産実績である「レコード制作業」活動指数の大きさを円(CDの形)とし、横軸を年単位の時間推移、縦軸を「コンテンツ関連産業」に占める「レコード制作業」活動指数の割合として配置したものです。

 

 レコード制作業の活動指数は1998年に274.9(2010年=100)でしたが、2016年では、75.2と4分の1に縮小しています。その低下とともに、コンテンツ関連産業に占めるレコード制作業の存在感も低下し、その構成比も、1998年の2.39%から、2016年には0.79%と約3分の1に大きく縮小しています。

 

 

 パッケージとしての楽曲を買うためのCD等の生産が激減し、さらに音楽配信においても、「楽曲を買う」従量制から、定額制への移行が進んでいます。

 音楽の一時代を極めたCD生産の衰退は少し寂しい感じもしますが、その一方で、アナログレコードの国内生産が30年ぶりに再開というニュースも飛び込んできました。

時代の流れともに、音楽の楽しみ方は、確実に変化を見せていますが、同時に昔の媒体の人気再燃という実例もあり、今後も様々な変化を見ることができるのかもしれません。

 

 

 

◎ひと言解説の一覧表

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今年5月の製造工業生産は、輸送機械工業の減産計画が維持され、大きく低下。6月は、輸送機械工業など機械工業の上昇によって、増産計画だが、4月の水準にまでは戻れないものの、第2四半期としてはプラスか?

6月の生産計画は前月比上昇の見込み、7月は6月計画比微減

 6月上旬に実施した平成29年6月、7月の生産計画を調査した、生産予測調査の結果です。

 平成29年6月の生産計画については、前月比2.8%上昇を見込んでいます。7月の生産計画は、6月計画からマイナス0.1%低下するという結果でした。今年に入って、鉱工業生産の前月比の方向が入れ替わる状態で、5月の生産低下から、6月は生産上昇の見込みとなっています。ただ、7月の低下見込みはそれ程大きなものとはなっていないようです。

 6月、7月の生産計画は、昨年同月の生産実績を共に10%前後上回る計画となっており、生産水準自体は維持されています。とは言え、やはり4月の実績には戻らない計画となっています。

6月の生産計画の上昇は、輸送機械工業などの機械工業によるもの

 6月の生産計画では、製造工業全体は前月比2.8%上昇で、11業種中7業種で生産上昇、3業種で生産低下、非鉄金属工業は横ばいという計画になっています。

 6月の生産計画上昇への寄与が大きかったのは、輸送機械工業、電気機械工業、そしてはん用・生産用・業務用機械工業の3業種で、やはり輸送機械工業の寄与が特に大きくなっています。

 輸送機械工業の生産計画は、前月比8.3%上昇となっています。この6月の輸送機械工業の生産計画の上昇は、乗用車、トラックなどにおいて、全般的に増産される結果です。操業日数が少なく生産が予定通り低下した5月からの反動増ということができるでしょう。

 ほとんど同じ影響度合いで、電気機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業が6月の生産計画を上昇させています。電気機械工業では、設備投資用の装置類もさることながら、照明器具、蓄電池などの生産財に類する品目の上昇寄与も大きくなっています。また、はん用・生産用・業務用機械工業では、やはり工場内設備の生産が拡大する計画です。

 

 6月の生産計画を需要先別分類である財別指数でみると、耐久消費財と資本財の生産計画が伸びています。ここには輸送機械工業やはん用・生産用・業務用機械工業の生産計画が上昇している影響が現れています。

 また、興味深いのは、鉱工業用生産財の生産計画が横ばいになっていることです。国内で最終需要財を生産している割には、その材料となる生産財の生産が同調して伸びないという結果です(ここには、6月の電子部品・デバイス工業の生産計画が大きく低下していることの影響が現れている)。

 

7月は化学と輸送の減産と、はん用等と電子部品デバイスの増産が拮抗

 7月の生産計画では、製造工業全体は6月計画比マイナス0.1%低下と微減となっており、11業種中6業種で生産低下、5業種で生産上昇という計画となっています。

 7月の生産計画の低下への寄与は、化学工業、輸送機械工業の2業種の寄与が大きくなっています。また、電子部品・デバイス工業とはん用・生産用・業務用機械工業は上昇寄与を見せています。

 7月計画において、化学工業と輸送機械工業の減産計画と、電子部品・デバイス工業とはん用・生産用・業務用機械工業の増産計画が拮抗することで、製造工業全体が6月計画比マイナス0.1%低下と、ほぼ横ばいに近い状態になっています。

 減産側の化学工業では、上流の化学原材料の一部に定期修理による減産があるようです。輸送機械では、乗用車、トラックが全般的に減産計画になっています。

 一方、増産側の電子部品・デバイス工業では、中心である半導体、液晶関係が増産となります。はん用・生産用・業務用機械工業では、工作機械類が6月から続いて増産となっているほか、電子デバイスの製造装置が回復するという計画になっています。

 7月計画の財別分類指数では、6月の生産計画を押し上げた要因の一つである耐久消費財の生産は6月計画比マイナス1.3%低下となっている一方、輸送機械を除く資本財は6月計画比3.0%上昇で、2か月連続で生産計画を上昇させています。

 

 設備投資向け製品の生産計画は引き続き強気ですが、4月に比較的高い水準になった耐久消費財の生産、出荷は、なかなか安定した上昇基調にならず、先行き生産計画も不安定な動きとなっています。

補正すると6月の前月比はプラス1.7%

 予測調査の結果には、傾向的、規則的な予測誤差が含まれています。6月の生産計画から、予測誤差を除去する措置を講じた補正試算値では、6月の生産は、前月比1.7%上昇になる確率が最も高いという補正計算結果です。

 6月の鉱工業生産が、これくらいの伸びを示すことになれば、今年の第2四半期は2%近い前期比を期待できることになります。

 ただ、補正された伸び幅では、6月の生産は4月の水準には戻らないということになります。

 

 

 

◎結果概要のページ

www.meti.go.jp

 

 

◎図表集のページ

鉱工業指数参考図表集(平成29年5月速報)

 

 

 

◎データ掲載PDF

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/press/b2010_201705sj.pdf

 

 

 

 

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