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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

FBIの2017年第1四半期の動き説明その2;食料品流通業は前期比1.7%と大幅上昇。内訳系列が全て上昇となる中、上昇寄与は卸売業が突出。

 第3次産業活動指数や鉱工業生産指数等のデータから、飲食料品関連のデータを集めて、飲食関連産業の動向を指標化した「フード・ビジネス・インデックス(FBI)」のうち、食料品流通業指数の2017年第1四半期の結果を紹介します。

 

前期から大きく反発し、指数水準は消費税率引上げ前に到達

 

 

 食料品流通業指数は、2016年の年初から低下傾向で推移していましたが、2017年第1四半期は前期比1.7%上昇と大きく反発しました。今期の指数水準は99.2と、消費税率引上げ前の水準(2013年;98.7)に到達しました。

 

好調が続く卸売業に対して、他の3業態が下げ止まりの兆し

 

 

 食料品流通業の内訳系列をみると、飲食料品卸売業が上昇傾向で推移しており、特に2014年の消費税率引上げ後の落ち込みから、いち早く回復している点が目立ちます。

 他方、飲食料品小売業、総合スーパー飲食料品小売、百貨店飲食料品小売は、長期的な低下傾向で推移していますが、2017年第1四半期には3業態とも下げ止まりの兆しが見られます。

 特に、百貨店飲食料品小売は前期比2.3%上昇と、これまでには見られない上昇幅となっています。

 

卸売業の上昇寄与が突出しているほか、デパ地下も上昇寄与

 

 

 食料品流通業の前期比1.7%に対する内訳系列の影響度合い(寄与)をみると、今期は全系列が上昇寄与となっています。その中でも、突出して大きな上昇寄与となっているのが飲食料品卸売業で、その上昇寄与は寄与第2位の飲食料品小売の約4倍です。

 かつてない上昇を見せた百貨店飲食料品小売については、ウエイトが小さいにも関わらず、今期の上昇寄与は0.04%ポイントと、久しぶりに有意な上昇寄与を示しました。

 2017年第1四半期の食料品流通業は、卸売業を中心に全内訳系列が上昇寄与となったことが、前期比1.7%上昇と、2014年の消費税率引上げ前の前期比伸び率(2014年第1四半期;1.9%)に迫る力強い動きの原動力となりました。

 

 

 

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フードビジネスインデックス(FBI)2017年第1四半期の動き説明その1;食料品工業は前期比2.0%と大幅な上昇。2期連続の上昇で、立役者は前期に引き続き清涼飲料。

 第3次産業活動指数や鉱工業生産指数等のデータから、飲食料品関連のデータを集めて、飲食関連産業の動向を指標化した「フード・ビジネス・インデックス(FBI)」のうち、食料品工業指数の2017年第1四半期の結果を紹介します。

 

大幅上昇。消費税率引上げ後の落ち込みから転換か?

 

 

 2017年第1四半期の指数値は97.8と、2016年の96.6(年間補正により101.5から96.6に更新されました)から上昇しています。この上昇が、消費税率引上げ後に落ち込んだ生産水準の転換となるのか、それとも、昨年第2四半期のような一時的な急上昇にとどまるのか、要注視です。

 

前期に続いて清涼飲料が上昇をけん引

 

 

 内訳をみると、「清涼飲料」の上昇が目立つ一方で、「肉製品」も緩やかに上昇しており、両系列は長期的に見ても高い指数水準です。他方、「酒類」は長期の低落傾向に変化はありません。

 

過去の季節パターンほど減少せず。缶コーヒー需要のせいか?

 

 

 食料品工業全体の前期比2.0%上昇に対して、清涼飲料の上昇寄与分が大部分を占めています。

 清涼飲料の生産パターンは、夏場に向けて4-6月期に年間生産のピークがあり、7-9月期は横ばいで、10―12月期に低下、翌年1-3月期には更に低下して生産のボトムになるというものです。

 この1年を振り返ると、昨年第2四半期は例年にない高い生産で、第3四半期は反動で減少したものの小幅にとどまり(原指数の前年同期比はマイナス1.3%)、第4四半期は例年よりやや多く(同1.1%)、年明け第1四半期には生産の落ち込みがほぼ見られませんでした(同11.4%の大幅プラス)。

 食品産業動態調査(食料需給センター)によると、今年に入ってからコーヒー飲料等の生産量が大幅に増加しており、容器別では、缶・びんのボトリング量が好調です。昨年上期には、ペットボトルのコーヒー飲料が好調でしたが(今年の前半、皆さんもコーヒーをペットボトルから注いで楽しまれたのではないでしょうか?;2016年上期のFBIを振り返る)、ここ1、2年、缶コーヒー需要が盛り上がっているのかもしれません。

 

 

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2年ぶりに、生産、流通、サービスの3業態揃って前期比上昇となり、全体として大きな前期比上昇を見せたフード・ビジネス

 フード・ビジネス・インデックス(FBI)とは、生活に身近な飲食料品に関連する「食料品工業」、「食料品流通業」、「飲食サービス業」の活動状況を表す経済指標です。

 2017年第1四半期のFBIの結果がまとまりましたので、そのポイントをご紹介していきます。

 

FBIは前期比1.7%と急上昇、レベル的にも高い水準

 2015年第3四半期から停滞、低下が続いていたFBI全体ですが、2017年第1四半期は一転、前期比1.7%と大きく上昇しました。2010年=100として指数値100.3は消費税引上げ前の駆け込み需要で急上昇した2014年第1四半期の100.8にせまる水準であり、この5年の中でもかなり高いレベルに到達しました。

 

 

内訳構成3系列も全て上昇

 内訳3系列の動きを見ると、2017年第1四半期は3系列全てが大きく上昇しました。

 飲食サービス業は3期連続の上昇となり、昨年の低下分を払拭しました。食料品流通業も一転上昇で、昨年最も高かった第1四半期のレベルに到達しました。食料品工業も同様に、昨年最も高かった第2四半期のレベルに到達しました。

 

 

FBIは消費税率引上げ前後をも超える上昇幅

 FBIの過去5年間の動きを見ると、2014年の消費税率の引上げ直前と、引上げ直後の極端な落ち込みからの回復期にそれぞれ大きく前期比上昇しています。しかし、今年第1四半期の前期比はそれらをも超える上昇幅となりました。

 この大きめの前期比1.7%上昇に対し、影響が大きかったのは、食料品流通業で1.0%ポイントと半分以上の上昇寄与でした。次いで飲食サービス業が0.5%ポイント、食料品工業が0.3%ポイントの上昇寄与となりました。

 今年第1四半期のフード・ビジネスの押し上げ役は、飲食料品の卸売や小売でした。

 

 

 

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